シクロクロスが好きなGIROの日記


by giro1965
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双葉病院の真実

双葉病院の真実を転載します。許可済みです。


私は今話題になっている双葉病院の医師です。
私自身避難先の病院にいますが、やっとこの掲示板を読み書きする余裕ができました。とりあえず私が経験したり院長から直接聞いた情報を書きます。賛成も反対も要りません。 皆様に事実を知っていただきたいと思います。

双葉病院は350床の精神科病院ですが、地域の認知症の患者さんを多数受け入れており、約半数が老人で寝たきりも多く、TPNの患者さんがが20数名、経管栄養が30名以 上いました。

3/11の地震直後に電気・ガス・水道は止まったものの、病院の建物は無事で、職員・患者さんに全く怪我はありませんでした。海岸から離れているため、津波の被害も全くあ りませんでした。
地震当日は帰宅困難な職員が泊り込み、救援物資が届くまで食事や経管栄養の回数を減らす、点滴速度を下げるなどの対応で凌ぐことにしました。
しかし翌日、原発事故のため第1原発から2キロだった避難指示が10キロになり、病院が避難エリアに入ってしまいました。このまま病院に留まっていても避難エリア内のライ フラインの復活や救援物資は全く期待できないため、大熊町に避難のバスを依頼しました(大熊町はバスを依頼するまで病院の職員と患者さんが残っていることを知りませんでし た)。
町から大型バス5台が来たため、自力で歩ける患者さんを中心に209名の患者さんと私を含め数十名の職員が5台のバスと数台の病院の車に乗って、数日分の薬と非常食を積ん で大急ぎで避難しました(避難したのは最初の爆発の2時間前でした)。この時は一時的な避難で、病院に数日以内に帰ると思っていました。私たちの出発時に院長は病院に間違 いなく残っていました。
最初に避難した209名の患者さんと職員は三春町の避難所(学校の体育館)で一泊し、翌13日にいわき市にある関連病院にバスで避難しました(2名の患者さんは避難所で家 族に引き渡しました)。いわき市に避難した患者さんは、多くの病院の先生方のご協力を得て、殆どの患者さんが1人も亡くなることも病気が悪化することもなく茨城、埼玉、東 京、山梨、神奈川の病院に無事入院させていただくことができました(茨城と山梨の先生方はバスをチャーターして迎えに来ていただきました)。
また、患者さんを連れて各病院をバスで回ると、「空のバスで帰るのはもったいない」といってたくさんの支援物資を乗せて頂きました。ダンボールに書かれた「ガンバレ!」と いうメッセージを見て涙が出るほど嬉しかったです。

さて、病院に残った院長と数名のスタッフは、1回目の水素爆発の後も電気も水道も通信手段もない(携帯も公衆電話も不通)病院で点滴やオムツの交換をしつつ次の救援を待っ ていたそうです。
自衛隊の救援が来たのは、丸2日後の3/14の午前で、近くの老健の入所者98名と双葉病院の寝たきりの患者さん30名をバス8台で連れて行きました。その後院長を含む4 名が警察官と共に次の救援を待っている間に3回目の水素爆発があり、3/15午前1時に警察の車で強制的に川内村まで避難させられたそうです。
院長一行は川内村から再び病院に戻ろうとしましたが、避難指示のエリアということで戻ることは許可されず、1回目とは別の自衛隊員だけで最後まで残された90数名の患者さ んを避難させたそうです。自衛隊によって避難させられた患者さんは、名前も病名もわからない状態で医療機関や施設に収容され、中には亡くなった患者さんもおり、各病院の先 生方にはご迷惑をおかけし、大変申し訳なく残念に思っております。

以上の経過の通り、患者さんが全員避難するまで院長は病院に留まろうとしていたのにもかかわらず、強制的に警察に退避させられたのです。間違っても患者さんを置いて「逃げ た」わけではないのです。
おそらく最後に患者さんを避難させた自衛隊員の報告を聞いた県の担当者が、何の裏づけも取らず「なぜ入院患者だけがいたか、現段階では分からない。避難する中で混乱が起き ることはあるが、もし高齢者だけを置いて避難したとしたら許せない」と発言し、新聞が横並びに報道したものと思われます。後になって県は訂正しましたが、果たしてどれほど の人がこの訂正を知っているでしょうか?

今回の地震では、殆どの病院スタッフが被災しています。家を流されたり家族の安否がわからない状態で患者さんたちと共に避難しサポートをしている中で、病院と院長の名誉を 傷つけ、私たちの心を踏みにじるようなコメントを軽々に発した福島県を絶対に許すことができません。

以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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by giro1965 | 2011-03-22 10:26 | 医療